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植物のミネラルストレス
耐性機構の解明
高等植物は、土壌に存在する必須元素を主に根から取り込み、輸送体を使って体内の細胞に分配します。これらの必須元素は植物の成長に必要不可欠なため、不足すると生育が阻害されます。我々は特に亜鉛欠乏した根で機能するタンパク質の網羅的解析を行い、亜鉛輸送体ZIPや分泌ペプチドが転写因子bZIP19やbZIP23によって発現制御を受けることを明らかにしています（Inaba et al., Plant J. 2015）。
また、網羅的な解析結果から、相関性の高いタンパク質群を抽出するためのバイオインフォマティクス技術の開発も行いました（Zargar SM et al., Plant Cell Rep., 2015）。また近年、亜鉛欠乏したシロイヌナズナの根において機能するペプチド（Defensin-like family proteins）が、細胞の分裂や伸長の制御に関与することを明らかにしました（Kimura et al., Plant J., 2023）。
亜鉛は植物に必須な微量元素である一方で、過剰に存在する生育阻害を引き起こします。この時のどのようなタンパク質が働くのかを明らかにしました（Fukao et al., Plant Physiol., 2011; Zargar SM et al., Proteomics, 2015）。
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